猫を飼って後悔した?一人暮らしの孤独と幸せを5年後に振り返る

猫の迎え方

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one person cat apartment five years living
Photo by Quan Jing on Unsplash

「猫を飼って後悔しましたか」と聞かれたら、どう答えるか。

飼って5年。後悔した瞬間は確かにある。と同時に、後悔していない部分も明確にある。両方書く。「飼って良かった!」だけで終わる話ではない。


5年前、一人暮らしで保護猫を迎えることにした理由

32歳のとき、保護団体から黒猫(オス)を引き取った。現在37歳で、黒猫は7歳になった。

当時の動機はそれほど複雑じゃなかった。「一人暮らしが長くなってきた。何か生き物がいたらいい気がした。犬より猫のほうが一人暮らしに向いているらしい。保護猫なら生きる場所を必要としている猫と暮らせる」という順番で考えた。

感情的な動機ではなく、わりと論理的に決めたつもりだった。でも実際に生きた猫が家に来てみると、「論理で決めた話」じゃなくなることを実感した。


後悔した瞬間、3つ

夜中に急に具合が悪くなったとき、隣に誰もいなかった

飼い始めて1年が過ぎた頃、深夜2時頃に黒猫が嘔吐を繰り返した。

1回なら「吐き戻し」と思えるが、30分で4〜5回続いた。ぐったりしてきた気がして、「これはまずい」という感覚があった。

夜間救急病院に電話して「今すぐ来てください」と言われた。キャリーバッグに入れて、深夜のタクシーで向かった。診察室で待っている間、少し震えていた。「もし死んだらどうするんだ」という考えが止まらなかった。

結果的に、腸が少し炎症を起こしていただけで、点滴と薬で翌日には回復した。費用は約1.2万円だった。

「隣に誰かいれば」と思ったのは、このときだった。一人だと、猫の状態の深刻さを判断する相談相手がいない。パニックを共有できる人間がいない。黙って猫を抱えてタクシーに乗るしかない。

後悔というより、一人暮らしの構造的な限界を感じた瞬間だった。

出張のたびに「むぎをどうするか」が最大の悩みになった

飼い始めてからは「ペットシッターを使えばいい」と思っていたが、実際には毎回それなりに手間がかかった。

ペットシッターに鍵を預けるための手続き、初回の顔合わせ、当日の指示書の作成。1回の出張のために2〜3時間かける感覚があった。

ただし、これは「慣れ」で解決できる問題だった。2〜3回経験すると作業が最適化されて、出張前の準備が30分程度になった。「出張のたびに最大の悩みになる」という状態は、最初の半年くらいで落ち着いた。

飼い始めてから5年間で、出張を断ったのは3〜4回だった。全部1泊以上で、「相談できるペットシッターが予定を押さえられなかった」ケースだった。仕事への影響は、そこまで大きくなかった。

猫アレルギーがあることに気づいたのは飼い始めてから2ヶ月後

飼い始めてから2ヶ月頃、目のかゆみと鼻水が慢性的に続くようになった。

最初は「季節の変わり目」だと思っていた。病院で血液検査をしてもらったら、猫アレルギーのクラス3(やや強い反応)と出た。

「今さら」という気持ちがあった。猫を返すという選択肢は出てこなかった。ただ、「飼う前に確認できた情報だった」という後悔は残った。

現在は空気清浄機を2台使い、抗ヒスタミン薬を花粉の季節を中心に飲んでいる。月の薬代は市販薬で約1,500円程度。大きな症状は出ていない。「なんとかなっている」という状態だ。

猫アレルギーが心配な場合は、飼い始める前に血液検査を受けることを勧める。費用は3,000〜5,000円程度で確認できる。アレルギーについては環境省の動物アレルギー情報も参考になる。

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「猫を飼うと孤独が和らぐ」という話は本当か

保護猫を迎える前、「猫がいると孤独じゃなくなる」という話を何度か聞いた。それが本当かどうかを確かめたい気持ちもあって、飼い始めた面もある。

5年経った今、この問いに対する僕の答えは「和らぐかどうかは人による。ただ、孤独の種類が変わる」だ。

一人暮らしを始めてから10年以上経つ。孤独に慣れていたし、それほど苦だとも思っていなかった。猫が来てから、その「慣れた孤独」に変化が生じた。

夜中に黒猫が足元で寝ていると、「一人でいる」という感覚の薄さが変わる。ふっと楽になる瞬間がある。それが「孤独が和らいだ」なのかどうかは自分でも判断しにくいが、飼う前と飼った後で何かが変わったのは確かだ。

逆に、黒猫が体調を崩して動かない日には、孤独の質が重くなる感覚があった。「この子に何かあったら、誰かに話したい」という気持ちが初めて生まれた。猫がいることで孤独の感受性が鋭くなった、とも言える。

「猫がいれば孤独じゃなくなる」は正確じゃない。「猫がいると、孤独とは別の感情が混入してくる」が近い。


後悔していないこと

孤独の質が変わった

「猫がいると孤独ではなくなる」という話をよく聞く。正確じゃないと思っている。

孤独はなくなっていない。一人暮らしをしていることは変わらない。夜中に誰かと話せないことも変わらない。

変わったのは、孤独との「付き合い方」だ。

黒猫が膝の上にいる状態で夜中に作業していると、「一人だけど一人じゃない」という変な感覚になる。孤独の中に別の何かが混入している感じだ。これを「癒し」と呼ぶのが正確かどうかわからないが、孤独が前とは違う質のものになった、というのが正直な感想だ。

これは予想していなかった変化だった。「猫がそばにいると孤独じゃない」ではなく「孤独でいる感じが変わった」という微妙な違いが、5年たった今でも続いている。

お金の使い方が変わった

猫を飼い始めてから、「猫のための支出」という固定費が月に1.5〜2万円加わった。

これが嫌だったか、というと、そうでもない。「使いどころが決まっている支出」があると、逆にそれ以外の無駄遣いが減った。

料を払っているから、今月の外食を少し抑えよう」という判断が自然に生まれた。支出に優先順位が生まれた感覚がある。

3年前に黒猫が膀胱炎になり、治療費が約15万円かかった。保険に入っていなかったので全額自費だった。これをきっかけにアニコム損保に加入して、今は月約5,100円(2匹分)払っている。「月5,100円で30万円の突発的な支出に備えている」という解釈で、納得できている。

cat owner reflection five years happy
Photo by (Augustin-Foto) Jonas Augustin on Unsplash

5年後の正直な答え

5年で何が変わったか、短くまとめると以下になる。

変わったこと(プラス)
– 帰宅が楽しみになった
– 孤独の質が変わった
– 生活のリズムが固定された(猫の食事時間が起点になる)
– 「大切なものができた」という感覚が生まれた

変わったこと(マイナス)
– 出張の自由度が下がった
– 猫アレルギーが発覚した(対処中)
– 夜間救急病院に2回行った(費用計:約2.4万円)
– 「猫が死ぬ日」が確実に近づいているという意識が生まれた

後悔しているか、という問いへの答えは「していない」だ。

ただし、この「後悔していない」は「全部良かった」ではない。後悔した瞬間を含めて、「それでも続けたい」という感覚になっている、という意味だ。

「飼って良かった」か「飼わなければ良かった」の二択で言えば、前者だ。ただ、「飼って良かった」という言葉では捉えきれないものが5年分ある、というのが最も正確な表現かもしれない。

「猫を飼って後悔した?」という問いにシンプルに答えるなら、「してない。でも楽ではなかった部分もある」になる。それが5年後の正直な答えだ。

これから飼おうとしている人に伝えたいのは、「後悔するかどうか」より「後悔した瞬間と向き合えるかどうか」のほうが本質的な問いだということだ。


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