週3〜4日リモートで猫と仕事を5年やってきて、最初の1年はわりとしんどかった。
猫と仕事を「両立する方法」なんて記事タイトルにしておいて恐縮だが、最初は全然うまくいっていなかった。キジトラ(当時1歳)がキーボードに乗ってくる、会議中に鳴く、集中しようとすると膝に上がってくる。「これは正直、在宅よりオフィスのほうが捗る」と思っていた時期もある。
ただ、うちの会社はリモートをやめるわけにはいかない。週3〜4日は家で働くのが前提だ。だから試行錯誤するしかなかった。
この記事では、今の状態にたどり着くまでの記録と、現在の1日の流れを書く。猫と仕事を両立したいというより、「猫がいる前提で仕事の環境を設計する」という話だ。
この記事でわかること:
- リモートの日と出社日が混在するスケジュールの管理方法
- 仕事中の猫の邪魔問題に対処するまでの試行錯誤
- 出社日の朝の環境設定(自動給餌器・ペットカメラのセット)
週3〜4日リモートで猫と暮らして5年、結論から言う
うちには今、7歳の黒猫と3歳のキジトラがいる。黒猫は5年前に保護団体から引き取り、キジトラは2年前に職場の同僚経由で迎えた。
リモートワーク歴は5年。最初は黒猫だけだったので「まあそんなに邪魔されないだろう」と思っていた。黒猫は落ち着いていて、僕が仕事していても適当なところで寝ているタイプだったから。
問題はキジトラを迎えた後だ。好奇心が旺盛で、引き出しを開ける、棚に登る、動くものには必ず突進する。リモート中にパソコンで何かを操作しているだけで「それ何?触っていい?」という感じで寄ってくる。
で、気づいたことがある。猫の邪魔問題は「猫の問題」ではなく「自分のスケジュール設計の問題」だった。
猫に邪魔されていた時期の自分のスケジュールを振り返ると、集中したい時間帯に猫が最も活発になる時間をぶつけていた。猫の生活リズムを無視して、自分の都合だけで仕事の時間を組んでいたからだ。
うちの1日のルーティン(リモートの日)
現在のリモートの日のスケジュールを書く。これは2年くらいかけてたどり着いたもので、今は大体この流れで動いている。
6時〜8時:起床・猫のごはん・自分の準備
起きたらまず猫のごはん。これを後回しにすると黒猫に踏みつけられながら起こされる羽目になる。2匹分のドライフードを測って皿に置く。
この間に自分の朝ごはんを作って食べる。猫は食事中は完全に食べることに集中しているので、この15〜20分は邪魔されない。
7時半ごろから猫が食後の眠気モードに入る。これが午前中の集中時間のサインだ。
9時〜12時:午前の仕事ブロック
午前の仕事時間。この時間帯、猫はほぼ寝ている。
黒猫は大抵デスクの隣のキャットタワー上段か、ソファで寝ている。キジトラも食後の午前中は比較的おとなしい。
午前中を「深い作業」(設計・ドキュメント・コードレビューなど集中が必要な仕事)に充てるようにしてから、生産性が上がった。午後は猫が活発になるので、どうしても集中が途切れることがある。
ただ、午前もたまにキジトラがキーボードに乗ってくる。これについては後で書く。
12時〜13時:昼休みは猫との遊び時間に使う
ここが一番大事だと気づいた。
以前は昼休みに自分のことだけしていた(ごはん、休憩、スマホ)。そうすると夕方〜夜にかけて猫、特にキジトラが「まだ遊んでない」という欲求で仕事の邪魔をしてくる。
今は昼休みの15〜20分を猫との遊び時間に使っている。猫じゃらし系のおもちゃで体を動かす遊びをする。黒猫はあまり積極的に遊ばないが、キジトラは全力で動き回る。
これをやっておくと、午後の仕事時間中にキジトラが邪魔してくる頻度が明らかに減った。
13時〜18時:午後の仕事ブロックと猫の昼寝
昼の遊びが終わると、猫はまた寝る。
午後の仕事中、黒猫はほぼ毎日僕の横で寝ている。デスクの隣のキャットタワーか、たまに膝の上。膝に乗ってきたときは「起こしたら悪い」という気になって席を立てなくなるのが問題だが、悪くない気分でもある。
キジトラは午後になると活発化して、たまにデスクに上がってくる。こちらは後述の対処をしている。
夕方18時ごろ、猫が再び活動的になってくる。このタイミングで仕事を終わらせられると理想的だ。
仕事中に猫に邪魔される問題、5年かけて出した対処
キーボードに乗ってくる問題
これはキジトラが3歳になった今でもたまにやる。
試行錯誤した対処法は3つ。
1. 「箱を置く」方法(失敗した)
ネットでよく言われている「デスクに空き箱を置くと猫が入って満足する」という方法を試した。3日目には箱を無視してキーボードに乗ってきた。うちのキジトラには効かなかった。
2. 「徹底無視」方法(効果があった、ただし最初がつらい)
乗ってきても無視する。反応しない。これを2週間ほど続けたら、乗ってくる頻度が減った。
ポイントは「どんなに可愛い顔をしていても反応しない」こと。構ってほしくて乗ってきているので、反応するとそれが報酬になってまたやる。最初の数日は「無視しながら仕事する」というのが精神的にかなりきつかった。
3. 「サブデスクを置く」方法(今の対処)
デスクの横にキャットタワーの棚板を置いた状態にして、「猫専用の高台」を作った。キジトラはキーボードよりそっちに行くことが増えた。完全には解決していないが、頻度は下がった。
会議中に鳴く問題
これはうちの場合、黒猫がやる。普段はほとんど鳴かないのに、会議が始まった瞬間に鳴き始めることがある。なぜ会議中だとわかるのかは謎だ。
1年目、オンライン会議中に黒猫が盛大に鳴き始めて、先輩から「猫いるんですか?」と言われた。その後しばらくその先輩から「くろまると猫」として認識されることになったのは、まあ悪くない結果だったが。
対処としては、今は会議前にごはんが空になっていないか確認する。空腹が原因で鳴いていることが多いと気づいてから、会議前の確認を習慣にした。それでも鳴くときは鳴くが、頻度は減った。
出社日(週1〜2日)の環境設定
出社日は9時に出て19時に帰る。10時間の不在になる。
この日の朝にやることが決まっている。
- 自動給餌器の確認:2台ともセット済みかをチェックする。それぞれ14時ごろに1回、ドライフードが出るよう設定している。うちは出社日でも自動給餌器を2台動かしていて、手動のごはんは朝と夜だけにしている。自動給餌器
- ペットカメラの確認:電源が入っているか、アプリで映像が見えるかをチェックする。帰宅途中に映像を確認して「両方元気そうだな」と確認するのが習慣になっている。ペットカメラ
- 危険物の確認:キジトラが開けられそうな場所に何か出しっぱなしにしていないかを確認して出る。
出社日に猫の様子をスマホで確認できるようになってから、仕事中の「猫大丈夫かな」という気散りが減った。まあ確認してしまうので別の意味での気散りにはなるが。
自動給餌器の選び方については、農林水産省が公開している「ペットフードの安全性確保に関する基準」も参考になる。フードの品質や保管方法の観点から、給餌器で使うフードの選択に役立つ(参照:農林水産省)。
猫の行動学的な観点から「構ってアピールに反応しない」という方針は有効とされている。猫が「要求しても無視される」という学習をすることで、アピール行動が減るケースが多い。詳しくは環境省の動物愛護管理行政に関する資料を参照してほしい。
リモートの日と出社日を繰り返していると、猫側も「今日は出かけるな」というのを察しているような気がする。確認する術はないが、出社日の朝は2匹ともドアのあたりをうろうろしていることが多い。
リモートワークで飼い始めてよかったこと・想定外だったこと
よかったこと(想定内):
猫の様子が細かくわかるようになった。「今日はいつもより水を飲んでいない」「この時間にいつもと違う鳴き方をする」という変化に気づきやすい。
よかったこと(想定外):
午前中の仕事に集中できるようになった。猫の生活リズムを意識してスケジュールを組むようになったことで、以前より規則的に働けるようになった。
想定外だったこと(マイナス):
猫のいない時間が0になった。リモートの日は8時間以上、同じ空間にいる。これは猫にとってよいことばかりではないかもしれない。依存度が高くなって、僕が出社する日に分離不安気味になっているかもしれないという懸念が出てきた。キジトラが出社日の朝だけドアを引っかくようになってからは、少し気にしている。
これが正解かは正直わからない。リモートワークと猫の組み合わせが猫のメンタルに与える影響は、自分では判断できないので、次の健診で獣医師に聞いてみようとは思っている。
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